声援
第1章 さよなら大好きな人
部長に朝一で会い、退団の意思を話すと「残念だが、仕方ない。もし、またもどることがあれば、一緒にやろう」と肩をたたいて励ましてくれた。
僕が意思を証明した日、選手全員が集まり、最後の送別会が行われた。いつもは引退する選手があるときだけだが、今回はみんなの新しい人生にということで、全選手集まることになった。急な呼びかけだがみんな集まり、それぞれの思いを話していた。その中で僕はこう話した。「本来なら、拾ってもらったチームを離れるのはつらいけど、残された時間を考えたら、挑戦するのはこのタイミングしかないと思いました。みんなの分も頑張ってJリーガーになれるようにがんばります。」
みんなは拍手と応援の言葉を僕にくれた。それだけでよかった。もう心残りはない。
簡単な食事会が終わると、最後にみんなでミニゲームをした。さすがにオフシーズンなだけにみんな体が出来ておらず、本来の動きには遠かった。僕も怪我明けなので、体力的に厳しかった。しかし、みんなそれを気にせず、楽しく微笑みながらサッカーをしている。それだけで幸せだった。
次の日に職場に退職願を出した。みんな事情をしているだけに、「頑張れ」という励ましが多かった。僕は花束と手紙をもらい、会社を後にした。本来なら由美がいるはずの職場は、彼女が休んだため、あっけないほど心が満たされずにいた。
荷物をまとめ、車で海岸沿いに車を走らせていると、僕はメールが来ているのに気づき、車を近くのコンビニにとめた。メールの差出人は由美である。
内容は
「頑張ってね。夢を叶えて新しい人生を見つけてください」とだけ書いてあった。僕は「今までありがとう」とだけ返すとそのまま、車を走らせ、見慣れた風景をバックにこの街を後にした。
目指すべき、 茨城県水戸市
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